ポケモン短編

夜に始まるグラジオラス

さぁ、窓を開けなくちゃ。私の一日は朝起きてからリビングの窓を開けて、そこから始まる。ゆるりと吹いた風で届くは、朝の香り。今日はいい天気だ。洗濯がはかどりそうだ。 「おはようルカリオ」 先に起きていたルカリオがこちらに寄っ…

そんな無茶を君は言うので

「ノボリの料理ってなんでこんなにおいしいんだろう。おいしすぎて悔しい。……、うわー、これおいしい!」「褒めるか文句を言うか黙って食べるか、どれかひとつにできないのですか?」 むしろその三つを同時にこなしていることを評価するべきなの…

願わくは寂寞の消滅

「アーロンさん」 もはや見慣れた背中に声をかけると、その人は振り向いてくれる。振り向いて少し微笑んで、そして立ち止まってくれたのは私を待ってくれるためだ。つまりは一緒にいてもいいという意味であるため、躊躇なく駆け寄った。 …