ライク・ツー(R)

優しさを1ダース分もらえば恋になる

※2章のフランス編(シャルルヴィル加入)後 士官学校へ帰ってきて、ラッセル教官に報告も終えた。勝手な行動をしたことによる罰則は受けてしまったけれど、これには文句は言えない。寮に戻り、部屋の扉を開けて中へ入る。 「……はぁ…

シンデレラはガラスの靴を喜んだか

※2022年5月現在、イベントでも本編でも出ていないねつ造120%の話です。謎シチュエーション。雰囲気で楽しめる方向け。  華やかな会場を後にした。着慣れないスーツではあっても、シャツやネクタイを堅苦しいとは思わなかった…

もう二度と、もう一度

※2022年5月現在において、本編でもイベントでも一切描写されてない捏造率120%仕様の話。ただしロドストアメリカ編後。↓所在不明になっていたラブ・ワンが親世界帝派に回収されており、召銃もされている(闇落ち状態みたいな)ことを知ったライク・…

愛を送るは今際の際まで

花を買った。それほど大きいわけではないけど、ブーケと言える大きさのものを。士官学校に戻り、そのまま敷地内を歩いていく。足を忍ばせていたわけではないけれど、目的の場所に近づいたとき、ふと誰かいることに気づいて足を止めた。誰かいる、なんて思った…

君と僕の循環回路

※現パロ(大学生くらい)っぽい要素あり。※ツインテール時代の頃と士官学校の時とで、ライク・ツーの口調や一人称が異なりますが作中で中間っぽく書いています。  彼と付き合ってちょうど一年が経っていた。だからといって特別なこと…

complex emotions

ライク・ツーのことが好き。そう言ったら、ライク・ツーは驚いた顔をした。さすがに彼を驚かせるくらいのことはできたらしい。けれどその表情はすぐに消え去った。私を見る二色の美しい瞳は鋭く細められる。怪訝と、嫌悪の意味が込められているように見えた。…

You are my precious.

任務の報告書を書きながら、ふと手を止めた。今回の任務で一緒だった、ドライゼ、エルメ、ジーグブルートの名前を書いてから、小さく息を吐く。ドイツに行った時のことを思い出した。あの時は、ダンローおじさんに会おうとして、想定外のことになってしまった…

スイートガールメイカー

朝から様子がおかしいなとは思っていた。そっけなくなった自覚はありながらも挨拶がてらに声をかけてみたが、おはよう、と一言返されてそそくさとマスターは去って行った。マークスだったらさぞやショックを受けていたことだろうと思える反応だった。その点ラ…

貸した愛で君を包んで

※【ELAN May issue】ライク・ツーのカドストネタを含む。 土曜日の朝を迎えた。なんとなく落ち着かないまま、いつもよりはきっちりせずに制服を着た。制服のネクタイを締めてから気がついた。別に、私服を着てもよかったかもしれな…

愛情、貸します

久しぶりに雑誌を買った。定期的に購読しているわけではないけれど、たまに目に留まると買うことがある。ちょうど、士官学校にいる生徒の大多数がターゲットの年齢層に該当するような、よくある若者向けのファッション雑誌だ。今回はたまたま、表紙を飾ってい…

制服と戦闘服のワルツ

ハンドガンの手入れを終えて部屋の時計を見ると、二十二時になりそうなところだった。そろそろシャワーを浴びたり、寝る準備を始めたほうがよさそうだと、普段だったらそう思う。けれど現在、士官学校はクリスマス休暇中だ。不規則な生活はよくないけど、休暇…

隣にて背中合わせ

──いなくならないで。お願いだから。誰かの悲しそうな声を聞いたような、聞いていないような。わからないし、覚えていない。ただの夢かもしれない。目を覚ましたら、知らない天井があった。同時に、名前を呼ばれて視界に入ったのはマークスやジョージ、十手…