私はまた君たちを愛している。
※これの続き。ベルギー編準拠。 十手からの申し出で、サリバン邸ではなく貴銃士たちの住む屋敷に滞在することになった。仮にも候補生の上官というためなのか、私は一人部屋を宛がわれた。私と同部屋で何も気にしないのはライク・ツー…
Une femme rose(R)
愛した君たちがいるこの世界で、
※ベルギー編準拠。長め。 「私も、ですか……?」 呼び出された部屋で理事長と対面しながら、私は思わず問い返していた。 「ああ。今回の、ベルギーから候補生へ宛てた招待には君も同行してもらう」 理事長から…
Une femme rose(R)
アフターサマーバケーション
※ロドスト・アメリカ編後。 夏休み期間中、私は士官学校に残り、いたって平和に過ごしていた。特に欲しいものがあったわけではないけど、街をぶらりと見て回ったり、トレーニングをしたり。さて、大統領のご厚意でアメリカへ呼ばれた…
Une femme rose(R)
離脱の呼び水
「お待ちしていました。中尉殿」 そう言って恭しく頭を下げた者は、体格と声からして男だというのは理解できた。ガスマスクに隠れていて、顔は見えない。対峙した私たちを、暗闇の中でもわずかに差し込む月の光が照らしてくれる。東門の奥。本来立…
Une femme rose(R)
親愛なる友人は何を思うか
※2021年クリスマスイベント後。 クリスマス当日は、ベルガーが起こした被害の対応と処理に追われてしまい、ラッセルと恭遠と共に黙々と書類と向き合うハメになった。なんとかそういった作業も終えて、もう年末まで片手で数える程…
Une femme rose(R)
前略、遠い国のきみへ
※ロドスト・日本編後。 候補生と、絶対高貴に目覚めた十手が帰国した。鎖国国家である日本に行くのは正直どうかと私は思っていたが、十手が絶対高貴に目覚めるというプラスの結果をもたらしていた。 「報告書の提出はこれ…
Une femme rose(R)
生きねばならない導きを
※性別描写なし、名前なし、ほぼセリフなしマスターがいる。ロドスト・ドイツ編後の時系列。 「作戦で何かあった時、無理はしなくていいんだよ」 マスターである候補生にそう言うと、その人は少し首を傾げた。まだ学生の身…
Une femme rose(R)
かつて敵対していた者たちよ
士官学校にて貴銃士も通常授業に混ざってもらうという試みは、初日から頓挫することになった。個人的には、やはりだめだったか、と思うところではある。しかしながら、もしかしたらきちんと授業を受けてくれるのではないかと思いたい気持ちはあったので異議は…
Une femme rose(R)
そして再び始まった
荷物を自室に置きに行くのもそこそこに、報告のために理事長室へ向かう。入室を許可されたので規律ある挨拶と共に私は入室した。今回のドイツ支部への出張に関する報告書を提出すると、時間をかけずに目を通したシド理事長は真剣な顔で口を開いた。いや、理事…
Une femme rose(R)